第1章 峰田 実の妹の場合
「あ、結構です。
あなたの筋肉は服の上からでも好みじゃないって分かるので。
しかもトレーニングサボり気味でしょう」
「ブハッ!
すげぇー!
当たってる!!」
のハッキリした物言いに笑うラギー。
「そんなことより私は今、ジャックくんの筋肉が触りたいんですっ!!
お願いっ!!
ジャックくん、優しくするからっ!!!!」
は再びジャックの方を向き、土下座した。
「ジャック脅えてるから!
お耳ぺションってなってるの見えてないのか!?」
「かわいそうに、尻尾がめっちゃ下がってるぞ!!」
デュースとエースが脅えるジャックの様子をに伝える。
「痛くしないから!!」
「ちゃんのお願いの仕方がおかしいなって思うのはけーくんだけかな?」
ケイトは遠くを見つめていた。
「ジャック!
触らせたらおしまいだぞ!!」
「穢されるぞ!
お婿に行けない体にされるぞ!!」
「もう自分の部屋に逃げた方がいいぞ!!!」
被害に合った寮生達がジャックに注意する。
「もうジャックが触らせてくれるまでここを動かないんだから!」
はそう言うと個性を発動させた。
彼女の個性は『粘着』。
金属だろうがプラスチックだろがの顔以外の肌にくっつくことができる。
なお粘着はの意思で外せる。
「もうバカな事言ってないで帰るぞ!!」
デュースがの腕を掴んで立ち上がらせようとした。
だが、の手は地面にくっついており、離れない。
「ど、どうなってるんだ!?
の手が地面から離れない!!?」
の個性の事を知らないデュースは驚く。