第6章 再会
そういえば…
と思って、かかしのほうに体を向ける。
「かかし‥顔‥見せてくれる?」
「ふふ。いいよ」
私とかかしは一度しかあったことない。
それもずいぶんと昔。
でもなんだろ…
こうして一緒にいると長く離れてた気がしない。
かかしの過去にいって闇に触れ、共有したからかな。
ずっと知り合いだったような感覚にも思える。
そんな妙な気持ちになりながらも、かかしのマスクに手をかける。
ゆっくりとおろすと、あの頃の少し残っていた子供の部分は抜け、すっかり大人になった顔があらわになった。
目線をやや上にあげると、かかしの両目と目があった。
もう写輪眼はない。
変わらず整った、男らしく、色気のある顔だ。
だが、あの時に比べてとても穏やかな目をしている。
目線を下におろして、かかしの体をゆっくりみていく。
最後にみた左胸の空洞は、青とピンクと黄色がうずまいてそのまわりをたくさんの色たちが同じく支え合うように色鮮やかに色をはなっていた。
あの時の闇はもうみえない______
「みんなの意志、次の世代にたくせれたんだね」
思っていた通り、かかしにはこれが似合ってる。
小さく泣いていた君が、こんなにも成長した。
うれしくて自然とほほえんでしまう。
「かかし…強くなったんだね…」
「もう写輪眼はないから、戦力的にはそこまでだけど…
そうだね、あの頃に比べたら、心はすごく強くなった」
そう聞いて、かかしにむけて、もう一度にっこりと私は笑った。