第3章 アタラシイ?
扉を開けようとするのと同時に扉が開く。
「わっ!」
「ちょとどうしたのよ、小太郎」
どうやら僕の目の前にいる人は小太郎というらしい。先輩だろうか。
「いやー、びっくりしただけ。女の子がいたから」
「そう」
「あの、何か用事…」
早くここから出たくて話を切り出す。
「ああ、ごめんねー。ちょと擦りむいたんだー」
「もう、さっさと済ませなさいよ!」
「それは…お大事に」
そう言って足早にその場から離れる。何か視線を感じたから。嫌な予感しかしなかったから…
「…許さないから、市御夜蕾來…」