第3章 アタラシイ?
朝練を終えて着替えている途中に事件はおきた。
「あの、これ…」
急に転入生の上原美奈が口を開く。
「どうしたのー?」
それに琴琥先輩が心配そうに上原の方を見る。
「破れてるんですけど…誰が」
上原は今にも泣きそうなっている。それが演技だということはすぐに分かってしまう。
だって笑ってるから…先輩から見えないところで…
「自分で破ったんじゃありませんの?」
「なっ‼︎…ヒドイよ‼︎なんでそんなこと言うの?命都ちゃん‼︎」
「馴れ馴れしく名前で呼ばないでくださる?…しかし私(わたくし)は正論を言ったまでですわ」
「そうね、朝練の間誰も部室に入ってないからねー」