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戦国怪奇譚
第5章 天守閣
「…来実信長様がお呼びだ」
襖越しに光秀の声がした
「はい分かりました!」
襖を開けると天守へと歩き出した
(静かだな)
来実は少し明智光秀という男に
興味があった
[恋愛感情では決してない]
(信長様と天守ってところで
何するんだろう…)
不安と緊張で手が震える
「小娘」
と呼ばれてハッとすると
いつの間にか右手を取られ
口付けられた
「!?!!!?何するんですか!!」
「そんなに握りしめていると
血が出るぞ」
「…あ」
握りしめていた手が白くなっていた
一方顔は真っ赤だが
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