第22章 春日山城
(コロコロと表情の変わる女だな…
真剣な顔で向き合ったと思えば
花が咲くように笑い
心配そうな顔をする…
面白い)
と兼続が思っていることなど
知らない来実は疑問を
浮かべた顔をしていた
「そうだな…
夜伽でもお願いしようかなー」
「?」
「はぁ!?」
「!」
チャキッ
「信玄…寝言は寝てから言え」
刀を突きつけて謙信は殺気を放つ
「冗談だまぁ半分本気だがな」
「謙信様斬っていいですよ
あと今日は甘味抜きです」
「それは困るなー」
「謙信が戦病ならこっちは
女病だね」
「あのーよとぎって何ですか?」
小さく手を挙げて質問する