第2章 森
「はぁはぁっ」
(ここまで来たら大丈夫かな?)
ちらっと振り向いて息を整えて
歩いていると
どしんっ
「キャッ」
「!大丈夫か?」
倒れそうになるのを
手首を掴まれ支えられる
「すみません!
ありがとうございます…」
(あれ…?この人)
「こんな時間に女子が一人
どうしたのだ?」
「話せば長くなるので…」
(この人だ!信長様を殺そうとした人!!)
「気をつけろ…
このあたりには鬼が住み着いているからな」
「ご親切にどうも」
(この人優しそうだけど怖い…)
そう言ってまた走り出した
「矢張りただの女子…か」
と呟いた