第12章 勉強会
思わず目を瞑ると
「キューン」
と足元で声がした
「…?わぁ!小鹿だ
可愛い!!」
思わず撫でると
気持ち良さそうに
頭をすりつける
「お茶入ったよ…って
なにしてんの?」
家康がお茶と菓子を持って来た
「この子家康さんが飼ってるんですか?」
「……違うただの非常食」
「!?食べるんですか??」
ぎょっとしていると
「珍しい…ワサビが
初対面で懐くなんて」
(ワサビ…?この子の名前?)
「ワサビって言うんですね
可愛い…」
「……っ!
お茶冷めるよ」
はいと手渡された
「ありがとうございます
…?家康さん顔赤いですけど
熱でも…?」
「ないから!
…まぁこれからは
勉強する他に
ワサビに会いに来ても
良いよ
よく懐いてるし…」
(それっていつでも来ていいってこと?)
「はいありがとうございます
家康さん」