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【ハイキュー!!】排球人生死愛箱【ハッピーシュガーライフ】

第6章 儚く散った花火が君に酷似していたから


少し顔が赤くなっている孤爪は、未だ間接キスに緊張しているようだ。

水筒や食べ物の間接キスに抵抗のない#れいか#はどうぞ、と孤爪の口に寄せる。孤爪は小さく口を開いて食べる。意外と美味しかったみたいで、美味しい、と声をもらしていた。
黒尾はコーラを飲みながら隣にいる二人を見つめる。

「……#れいか#、早くりんご飴食べ終われよ。俺の手の行き場はどうするんだよ」
『知らない』

冷たく返す#れいか#の頬にコーラを当てる。冷たっ、と言う#れいか#に悪戯が成功した子供のように歯を見せながらニヤニヤとする黒尾を#れいか#は軽く睨んでいた。ペットボトルやりんご飴の残りの棒を#れいか#が持ってきた袋に入れ、近くにあるゴミ箱に捨てる。
色々な雑談を繰り返し、三人は笑い合う。しばらく経つと、孤爪は腕時計を見て、もうすぐだよ。と言った。



────ひゅるひゅるどっかーーん!!!

口笛のような音が空へ打ち上がり、耳を聾する破裂の音がし、キラキラと花のように咲く花火が舞い上がった。
いつの間に繋いでいた黒尾と#れいか#。そして孤爪。
互いに、胸に潜む熱い想いをどうか伝わって、と#れいか#の手を強く握った。


花火を暫く見たあと、三人はある神社へ向かった。人は多いけれど、混むような程ではない。だから、お面も#れいか#は横に流したままだった。おかげで視線は耐えないが。
少し広い神社の横には、七夕ということもあってか、笹があり、沢山の短冊が吊るされていた。
黒尾が笹を見て、子供らしく、俺も書きたい、と言ったので#れいか#と孤爪は目を合わせば、黒尾の後ろに着いていった。

「ぶひゃひゃひゃひゃ‼何だこれ、"世界をぶっ壊す"って!願い事じゃなくて実現しようとしてんじゃん!え、"彦星と織姫が結ばれませんように、リア充滅殺"……怖っ」
「……"サルを黙らせますように"って書いてある」
『はは、まともなやつどこだ~』

七夕の笹に書いてある短冊は何故か可笑しいものばかりだった。

「まぁでも、普通のやつもあるよ。"勉強できますように"とか、"好きな人と結ばれますように"とか」
「あるあるだな。……ん?"人肉が食べれますように"……?え?」
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