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【アイナナ】一筋の光【ユキモモ】

第4章 ユキの問題


海に着いてから俺とユキは浜辺に座った

まだ明るいからロマンチックではないけどね!

海ってすごくいいよね!

波の音がしててゆっくりできるし

潮風がすごく気持ちいいから!

ここならユキも落ち着くかなって思って選んだんだよね


百「どう?ユキ!気持ち和むでしょ?」

千「そうね。海なんて久しぶりだから。」

百「ユキは作曲してて曲にどんな思いを込めてるの?」


俺が疑問に思っていたことを聞くとユキは口を開いた

今まで曲に込めていたものは俺らの目標などが入っているらしい

だから前向きなとてもいい曲に仕上がったのだろう

今回も目標はあるはずなのにユキは曲を作れない

今回は違うのだろうか。


百「ユキは今回違うの?」

千「そうじゃない!今回だって目標はあるんだ!モモやRe:valeの思いだってあるんだ!」

百「表現しきれないのは分かるよ。俺だってRe:valeに対する思いとか表現しきれないほどあるもん。」

千「作ってみてなにかが違うって感じるんだ。何か足りないんだって…」


ユキ…

足りないもの…

俺はユキみたいに音楽をやり続けたわけじゃない

運動が大好きな普通の男子だった

だから音楽とは無縁の生活をしてきた

なのにユキに対して曲へのアドバイスはできない

何も言えない立場であるけどこれだけは言える


百「俺、ユキの作る曲全部大好きだよ。ごめんね、今回のやつ聴いたんだ。」

千「ダメダメでしょ?いつもと違うでしょ?」

百「ううん。俺はあの曲大好きだよ!完成したのが聴きたいって思った。歌いたいって。」


そう言うとユキはなんで?と言いたげな顔をした

気づいてないかもしれないけど

ユキは今回の曲に対して全く違う思い込みをしてしまっているだけ

だけど曲を思い通りに作る必要なんてないと思った


百「音楽って全部思い通りにできてるわけじゃないでしょ?」

千「!?…忘れてた…モモ。あの曲への受け取り方を僕は間違ってたよ…」

百「ユキ…?」

千「今ならいい曲が作れそう。」


ユキが俺の手を握って強制的に家に連れてこられた

あの後ユキは作曲のために部屋に閉じこもった

俺はユキの曲が出来上がるのをリビングで待っていた

数時間後にユキが出てきた


千「できたよ、モモ。二人の新曲。」


ユキはいつもの期待した顔で報告しにきた
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