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もしも蒼月潮が大人しめの女の子だったら……【うしおととら】

第2章 もとはといえば


 バタンッ

「おはよううしお!!さっさと起きろー!!」

「んぃいい……」

 日曜日の早朝。楽しく夢の中で遊んでいた私は、いきなり父親に叩き起こされたことにより、現実へと引き戻された。思春期の女の子が寝てる部屋だぞ、せめてノックはしてほしかった。

「…父さん、今日日曜日でしょ…もうちょっと寝かせてよ……」

「残念ながらそうもいかん。ちょっと予定ができたんでな、一週間ほど日本海の辺りをプラプラしてくる」

「へー…」

 またいつもの旅行でしょ…いいねえ寺の住職は暇で。

「まだ寝惚けとるな……蔵にある古本のムシぼしを頼んだぞ!じゃ、行ってくるからな!」

「いってらっしゃーい」

 ふわあ、と大きな欠伸をし、半目のまま右手を振る。父さんは月に何回か、家を出て遠くまで旅行にいくことがある。今月は今までと比べて回数が多くなっているような気がするけど、何か夢中になるものでも見つかったのだろうか。

 ……あれ、ムシぼしを頼まれたのは初めてだな……いつもは父さんが空いた時間にやってるから私がやる必要はなかったんだ。大切に管理しなくちゃいけないものも多いのに、まったく、旅行ばっかり行ってるから……

「………支度しよ」

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「うーん、何回見ても埃だらけ…こりゃ大変だ」

 さすがは500年の歴史がある寺の蔵だ。ホント、物だけは多い。こういうのが父さんのホラの原因になるんじゃないだろうか。オバケなんて…いたら怖いけど、所詮は作り話なんだから。娘に怖い話をして怖がらせるのが趣味の父親なんて、性格が悪すぎる。

 目当ての古本があったので、埃を払うためにポンポンと軽めに叩く。

「ケホッ!埃多すぎだわ、たまには掃除しないと…?」

 埃に驚いて後退りをすると、何かに踵が引っかかってしまい、私は勢いよく後ろへと倒れこんだ。さっきの倍以上の埃が舞い、再び何回も咳をする。最悪、この服地味にお気に入りだったんだけど……

 引っ掻けてしまった場所を見ると、床についた扉を見つけた。どうやら、これの取っ手に足をとられたようだった。

「ん…?父さん、地下室があるとかいってたっけ」

 ……ちょっと開けてみようかな
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