第4章 未来なんて【ジェイ監】※微裏(裏)
「…アンタ、毒を飲んだの?」
「え?…、ヴィ…ル先輩…ですか?」
頭の中では分かっているのだろうか。
かろうじて名前は出てくる。
それとも他に条件があって思い出せているのか…
「はぁ…そうよ。アンタの相談によく乗ってた。彼氏…ジェイドから聞いたわ。アンタ記憶が曖昧でしょう」
「え、はい」
「記憶が曖昧になる前…そうね、木曜の夜かしら。アンタに毒をあげたの」
「ど、毒…?」
「そう。アタシは毒を作るのが得意なの。で、記憶を消すのと相手を動けなくする毒を渡した訳。」
「じゃあ私はその毒を飲んだって事ですか?」
「違うらしいわ。ジェイドが何か他のまじないをかけたんでしょうね。本当のことは知らないわ」
「………あの」
「何?」
「私はいずれ、記憶が全て無くなる気がします」
「?どうして?」
「同じような夢をずっと見ている気がするんです」
「…そんな曖昧な記憶で言われてもね…、アンタ、そういえば学園長との会話…」
「あぁ良かったユウさんここにいらっしゃいましたかぁ!」
「?何ですか学園長」
「………じゃ、アタシはこれで」
「は、はい」
「ユウさん!荷物のご準備はよろしいですか?!」
「え、?」
「いやぁこちらの都合なんですが、元の世界に戻るのがあと2日以内じゃ無いと戻れないんですよ!今日を含めて!」
「え、え…じゃあ明日って事ですか?帰るの」
「そうです!さぁ、早くご準備を!」