第4章 未来なんて【ジェイ監】※微裏(裏)
「先輩…?……わぶっ」
「…っ」
先輩は切羽詰まった顔をして、私を抱えた。
そしてオンボロ寮へと繋がる鏡へ行き、寮へ着く。
「先輩…っ」
「ユウさん…————」
制服のまま、ベッドに押し倒される。
先輩は私に跨ったまま、ネクタイを緩めた。
部屋にある大きすぎる窓から、月光が差し込む。
部屋を、先輩を照らしていた。
「っユウさん…」
そんな声で呼ばないで欲しい。
胸のあたりが苦しくなって、顔を上げると。
「先輩…?」
いつも飄々としている先輩は、珍しく動揺した素振りを見せた。
「…本当に、良いんですか…?」
「……そんな事聞いてどうするんです」
そして、どちらからともなくキスをした。
先輩の唇は頬から首、胸元へと下がってくる。
「せ、んぱっ…ぃ」
「…あまり煽らないで下さい…明日は授業はありませんけど。」
「っ…ばかっ……」
耳元でそう囁くと、先輩は器用にピアスを片手で外した。
手袋も外した先輩は多分、身内以外ほとんど見た人はいないと思う。
そう思うと嬉しかった。