第4章 未来なんて【ジェイ監】※微裏(裏)
別れとは突然やってくるものなんだと、昔誰かが言っていた。
「あぁ、ユウさん。少しお話がありまして」
「学園長先生!こんにちは。今からでしょうか」
「そうですね…まぁでも今すぐにじゃなくても良いですよ。私優しいので」
「用事もないので今からでも大丈夫です」
そして告げられたのは。
「帰る…方法」
「そうなんです。実はたまたま生徒が実験に大失敗しまして、たまたまそこから構想を得てたまたま…」
「やっと帰れるんですね…!」
「そうです!ただ1回帰るともうこちらには戻れませんので」
「…はい!」
「あぁそれから。帰ると決めたら私に言ってください。1週間以内だと助かります」
「急ですね」
「あまり使ったことのないやり方ですので。」
「分かりました。ではまた。」
帰れるんだ。やっと。
そう思う気持ちとは裏腹に、何故か涙が溢れていた。
「……ユウさん?」
「っ…ジェ……せんぱっ……」
「何があったんですか…ひとまず此方へ」
中庭の隅にある小さなベンチに腰掛け、息を整える。
でも涙は全然止まってくれなかった。