第4章 未来なんて【ジェイ監】※微裏(裏)
「……ジェイド先輩。どこまで行くんですか?」
「もう着きます。」
そう言って着いたのは浜辺だった。
「昼間でも綺麗ですね……!」
「でしょう?偶然見つけたんですよ」
「…ジェイド先輩、何か悩み事でも…?」
「何故でしょうか」
「今日は手…を離さないなって。…い、いやあの嫌なわけではないんですけど!!」
「あぁ、本当ですね……ユウさんの手が暖かいので離し難かったのかもしれません」
「こ、光栄です…?」
そう言ったきり、ジェイド先輩は海の遠くの方を見つめていた。
「…、そろそろ時間ですね」
「ですかね…名残惜しいけど戻らなきゃ怒られちゃいます」
「ではまた来ましょうか?寒いので何か羽織るものを持ってきましょう」
「はい!」
「…ユウさん」
「なんでしょう」
突然心臓が強く波打ち始めた。
「…僕たちは…、……」
「ジェイド先輩………?」
「…いえ、なんでもありません。さぁ、学校に戻りましょうか」
予知夢————デジャヴ————
「…ジェイド先輩」
「なんでしょうか」
「また、来ましょうね」
「ええ、また。」
砂浜に残る足跡が、波に拐われて消えていった。