第3章 繰り返されるは悲劇か
.
ライ「おい、、行くぞ!」
「あっ、ら、ライナー……う、うん!」
任務遂行直前、は班が同じのライナーに呼ばれた。はまだ心の準備が出来ていないのに、その時はやってきたようだ。
もう、闘いに出なければならない。今日、死ぬかもしれない。
そう考えると、の身体はブルブルと震えた。
そんな様子をくみ取ったのか、ライナーは彼女の手を引っ張った。
ライ「……ほら、絶対俺が守ってやるから、」
「ライナーっ……ううん、私、生き残る、生き残って明日の朝日を見るから!」
ライ「そうだ、その意気だ。」
ライナーは涙を拭いて意気込むの頭をわしゃわしゃと撫でる。それに驚きの声を上げながらも、彼女は力なく笑った。
.
二人は急ぎ足で駆け抜け、スタート地点へ向かう。先に行っていたベルトルトとアニと合流し、屋根の上に登った。
そこから見える風景は地獄だった。血飛沫は飛び散り、誰の物かも分からない遺体の肉片が散らばって。
巨人は薄ら笑いで人を噛みちぎっていた。正に地獄絵図。
見たことも無いほど荒れ果てた光景を、兵士達は嘘だと思いたかった。
ライ「行くしかない、行くぞ!」
ライナーの後に続き、彼等は走り出す。
空を飛び回り、巨人の攻撃を掻い潜って、そして目的地を目指した。
.