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貴方と未来を過ごしたい

第2章 変わる未来




「私も、ローと出会えて良かった。ローを好きになって…私、幸せ」


あの日貴方を守ると誓った。記憶を無くして離れてそれでもまた会う日まで頑張ってくれた貴方。そして私をまた救ってくれた貴方。


「私…前の世界で悲しくて辛くて何にも期待できないでこの先を生きるぐらいなら…心をこれ以上殺すぐらいならいっそ死のうって、そう決めて1歩を踏み出したの。
そうしたら、たまたまロー達のいる船に現れた。最初はこの能力のせいで面倒な事になったなって恨んだ。でも死のうと思えばいつでも死ねた。
今思えば出会ってすぐのあの時言ってくれた言葉が嬉しくって…私はあの時ローを好きになったんだと思う。
気付いたのは、船を壊したあの日…ローが、私を見てくれたから…とっても嬉しくて、泣いたから気付いたの…。ローの言葉が私を救ってくれた…ありがとう、私を助けてくれて…私を見つけてくれて、ありがとう」


少し照れくさいけど、言いたい事を言うとローが私を抱き締めた。


「俺には、お前みたいに色々言う事はねぇ…でも1つ言える事がある。…俺の所に来てくれて、ありがとう」


きっと、あの出会い方をしなければ…私が迂闊な事を口走らなければ…そもそも、私が前の世界で死のうとしなければ…。ローを好きと自覚した時にも思っていたけど、今はもっと思う。


「今のこの瞬間の為だったなら…あの痛みも絶望も…ローの言葉の1つ1つが掛け替えのないものになる為の布石だったなら…私、胸を張って幸せって言えるよ」


両想いと分かってから逃げた。好きと告げてからはその先に進むのも逃げていたけど、今はそれを少し後悔してる。こんなに幸せなら、もっと早くにローとこうしていれば良かった。


「確かに…お前が逃げたからこそ元々高かった感度を上げれたな」
「そこじゃないんですけど」
「冗談だ。…まぁ、ドフラミンゴに連れ去られてなきゃこうなってなかったかもな」


それは少し思う。あのまま傍にいれば大きなきっかけがないまま片思いで終わってたかもしれない。お互い両想いと気付かずひたすら隠し続けてたかもしれない。


「うーん、でも2年もの空白はちょっと悲しいかも…」
「2年ぐらい、気にすんな」
「でも…」
「2年なんか気にならないぐらいこの先ずっと傍にいればいいだろ」


そうだね。これから先、ずっと一緒にいればいいんだね。





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