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【ヒプマイ】先輩芸人の簓さん オオサカ編

第3章 盧笙さん家


「いや、それ騙されとるお前が行っても絶対わからへんやん」
「まだ騙されとるって決まったわけや……」
「よし!そんなら特別に俺らが着いていったる!感謝せえよ!」
「頼んでへんやんけ」
「そう言うなって、この話の大事なとこはお前の生徒が騙されへんように見極めることやろ?一人より二人、三人で判断した方が情報の確度が上がるってもんやん」
「あの~俺も含まれてます?」
「そやけど?」
「俺これからライブなんですけど……」
「簓、ライブあんのに連れ回すなよ」
「それは別に良いんですけど、すみません付き合えなくて……そろそろ行かないと」
「ライブは大事やからな、なんかすまんな」

なんか盧笙さんに気を使わせてしまった。
ライブの準備もあるし先に出ると告げて、玄関へ向こうとすると簓さんが大きい声で俺を呼んでくる。

「!盧笙になら言うてもええよな!」
「え?何を?」
「俺らのことや」
「え!言うんですか!?」
「何や、まだあるんかいな」
「俺ら付き合ってん!」
「………………は?」
「盧笙さん、あの、その」
「何の話や」
「やから俺と付き合ってんねん、ここだけの話にしとってな」
「帰ってきてから情報が多過ぎて脳みそ追い付かんわ」

ですよね……ははは。
ただ盧笙さんを余計混乱させただけだった。

「あとは俺に任せとき!ライブ頑張るんやでー、また連絡先貰ったら許さへんからなー!」

脅しのような見送られ方をされつつ俺はライブに向かった。

生徒さんをスカウトした男と詐欺師の社長が同一人物だということが発覚したことを後日聞かされた。
詐欺師の天谷奴零という男によると、簓さんと盧笙さんを引き合わせ三人で会うことが目的だったらしい。
そして、この三人でディビジョンラップバトルのチームを組むことが決定したという。
天谷奴零について詳しくは聞いていないけど信用できる奴なのか疑問だが、簓さんなり何か考えているんだろう。

って俺は人の心配をしてる場合じゃない!
簓さんにトウキョウ行くこと伝えて損ねた!
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