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【ぬら孫】双子の兄妹は我が道を行く【奴良リクオ】【氷麗】

第7章 覚醒


「すげぇ…あんな小さいのに…」
「カッコイイ…」
「妖怪って…ほんとにいたんだ…あんな、凄いんだ……」

"畏"の意味とは。

──闇世界の主とは、人々に畏敬の念さえも抱かせる
真の畏れをまとう者であると──

私はリクオ様に近寄り、頬に手を添える。リクオ様は私の手に自分の手を重ねる。

「若様、お疲れ様でした」

初めて妖怪へと覚醒なされたからなのか、リクオ様は少し疲れているように感じる。

「…水月」

"側に居ろ"と目で伝えてくるリクオ様に優しく微笑み、頷く。

「はい、お休みになられて下さいませ
私は貴方様のお側に居りますわ
後はお任せ下さい」

「…ああ」

安堵したように答え、私に凭れ掛かるリクオ様は次第に人間の姿に戻っていく。
ワラワラと妖怪が集まってくる。

「人間に…"戻っている"…?」

「「!?」」

「まさか、四分の一…血を継いでいるからって1日の、四分の一しか妖怪でいられない…とか…?」

「「…………」」

「えーーー!?なんですってぇえーー!?」

「そ…それってどーなるのぉー!?」

「「「若アァァー!!?」」」

下僕の妖怪達の叫びが、日が昇り明るくなった空に響いていた。

「水月」「姫様!」

「大翔、氷麗」

側に寄る2人に微笑む。

「水月、若の代わりに命令すべきだと思うぞ?」

「そうですよ姫様!」

「…私の言葉が届くかしら」

数日なのよね…。不安でしかない。

「水月様、大丈夫です。我々にとってリクオ様と同じ位に大切なんですから」

「そうですぜ、姫様」

「首無、青田坊。…青田坊、リクオ様をお願いね」

「はっ」

リクオ様を頼んだ後、立ち上がる。
軽く深呼吸をして、キッと見据え…声を張り上げる。

「お前達!今すぐ引き上げます!付いて来なさい!!」

「「!はっ、姫様!!」」

反応してくれた事に安堵しつつ、皆で帰る。

「ご立派でしたよ」

「へ、変じゃなかったかしら…」

「大丈夫でしたよ、姫様」

もしもの為にと控えていてくれてたささ美が励ましてくれる。

リクオ様を心配しつつも代わりに百鬼夜行を引き連れる。




リクオ様、私は貴方様のお役に立てていましたか…?
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