• テキストサイズ

【ぬら孫】双子の兄妹は我が道を行く【奴良リクオ】【氷麗】

第5章 何度目かの再会


部屋で楽しく話している4人の下に首無が様子を見に来ていた。

「おや、綾響様。お久し振りです」

「やあ、首無。元気そうで何よりだ」

「それにしても、何故此方に?」

「ぬらりひょんに呼ばれたから来た」

「総大将…(遠い目」

クスクスと笑い、首無に「放って置いて構わん」と伝える。

「リクオ様は学校に行かれましたが、帰りを待ちますか?お会いされてないのでしょう?」

暫し考え込み、首を横に振る。

「いや、今は会うべきではない。リクオが覚醒したら連絡してくれるか?」

「分かりました」

「綾響様、もう行かれるのですか?」

"まだ居てほしい"と目で訴えかける若菜の頭を撫でて立ち上がる。

「ごめんな、若菜
…水月、大翔。お前達の後悔しない道を進むんだぞ」

「「はい!」」

双子の返事に満足したように頷き、空間を開く。

「じゃあな」

空間の中に入ると消え去った。

「綾響様は相変わらずのようですね」

「ふふ、それがあの人だもの」

「綾響様、あの頃と変わらない姿だった…」

不思議そうに首を傾げる水月。

「時間の流れが違うから、仕方のない事よ」

ニコニコと楽しそうに言う若菜。
首無は苦笑しつつ思い掛けない言葉を言う。

「綾響様は総大将の師であらせられますが、話によれば当時と全く変わらぬお姿なのだとか…」

「え、そうなのか!?」

驚きの声を上げる大翔に頷く首無。
ぬらりひょんと鯉伴が部屋に入って来た。

「総大将、二代目も来たんですか」

「師匠の話だったらワシ等の方が詳しいじゃろ」

「綾響様はお帰りになられましたよ?」

「知っとるよ。連絡が来たからのぅ」

「親父がお袋に捨てられなかったのが不思議でならねぇ…」

「あら、どうして?」

「綾響殿が居るなら親父と夫婦にならなくても良くないか?」

「あ、確かに…」

うんうんと納得したように頷く。ぬらりひょんは恨めしそうにジト目で鯉伴を見る。

「…鯉伴、お前はどっちに着いてるんじゃ」

「ん?俺は昔から綾響殿だけど?」

落ち込むぬらりひょんに苦笑しつつ、水月はふと思った事を言う。

「でも、それだと二代目も同じ事が言えるのでは?」

「…何も言えねぇ」

ぬらりひょんの隣で同じように落ち込む鯉伴。
/ 26ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp