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【カードファイト!ヴァンガード!】 ~クレイの神子~

第11章 Let's Cooking !!


櫂の部屋――。

コンコン――ガチャ。


櫂「…どうした?」

ハルカ「う、うん…あのね?その、今日はありがとう。これ…良かったら!」


手に持っていた包みを櫂の前に突き出す。


櫂「これは…?」

ハルカ「クッキー焼いたの!でも櫂くん甘い物大丈夫か分からなかったから、甘さ控えめにしたんだけど…」

櫂「…………。」


急に黙ってしまった。

私は焼いたクッキーを取り出して見せたが、甘い物が苦手なんだと思い込み、慌て出す。


ハルカ「ご、ごめん!いらなかったよね?!」

バッ!

その場を去ろうとした。

がしっ!


ハルカ「!?」


腕を掴まれて引き止められた。


櫂「…寄越せ」

ハルカ「えっ」

櫂「それを寄越せ」

ハルカ「で、でも……あっ!」


グイッ――ぱくっ!

櫂くんが私の腕を引き寄せ、取り出して見せたクッキーを、そのまま口に運んだ。


ハルカ「!!」

櫂「………(もぐもぐ)」

ハルカ「あ、あの…っ?」

櫂「……美味かった」

ハルカ「あっ、うん……よかった」


唖然とした頭で出来る返事はこれだけだった。


櫂「じゃあな」

ハルカ「う、うん」


パタン――。

扉を閉めた。


ハルカ「………~~~っっ!!」


今の私はきっと顔があかくなっているに違いない。

その場から動けず、蹲った。
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