第15章 夏祭り
が赴任しておよそ2ヶ月。
季節は夏を迎え、学校も夏休みに入ろうという頃。
職員室で試験の採点をしていると、珍しく職員室にいた宇髄が声をかけてきた。
「なあ、もうすぐこの近くの神社で祭りがあるの知ってるか?」
「え!お祭り!?」
「おっ、良い反応だな!
よし!この祭りの神が教えてやろう!」
キラキラ目を輝かせて話題に飛びついてきたに気を良くし、まるで主催者かの様に話していく。
「…と、そんなとこだな。
もちろん浴衣で参加な!
あ、生徒たちも結構行くから、煉獄と盛りすぎんじゃねえぞ」
「…杏寿郎さんによぉぉぉく言っておきます」
夜店はどの辺だとか、花火は何時からだとか様々な事を教えてくれた中、最後の注意だけは眉間に皺を寄せて答えるであった。
♢
「今日宇髄さんにあそこの神社のお祭りの話を聞きました。
皆さん行かれるんですか?」
夕食時、煉獄家の皆に祭りの話を振る。
「そういえばもうすぐだな!
昔は毎年家族で行っていたが、最近は行っていないな!
良し!今年は一緒に行こう!」
「やったー!」
「僕も友達と行きます!」
「瑠火、俺たちも行くか」
「ええ。では皆の浴衣を用意しなくてはですね」
久々のお祭りに皆でわいわい盛り上がって団欒の時間は過ぎて行く。