第17章 過去
真っ暗な寝室。
障子から射し込む月明かりに浮かぶ、白い汗ばんだ背中。
その背は後ろからの律動で激しく揺すられ、甘い悲鳴を上げながら四つん這いだった体は上半身から崩れ落ちる。
「支えられない程良いのか?」
そう言ってニヤリと笑いながら結合部の前の蕾をクリクリ捏ねる。
「んっ、ふぅぁ!んんー!!」
枕に顔を埋めくぐもった声が漏れる。
「っ、ぁあ…締め付け過ぎだ、っ…」
杏寿郎の声も余裕が無い。
もうこれで今晩3度目。
繋がっている場所からは、の愛液と杏寿郎の精液が混ざりあって滴り落ち、布団にいくつもの染みを作っている。
「もう、出すぞっ…!」
「あっ、んん!まっ、て!」
「待てんっ!」
「やっ、あぁ!
きょ、じゅろさんの顔っ、見た、いのっ!」
強請るために後ろへ向けられたの顔は、上気した頬、潤んだ瞳、乱れた髪が顔へ貼り付き、それは艶めかしい表情。
爆発寸前の杏寿郎には煽る要素しかない。