第62章 せめて夢の中だけでも
くそっ。
なんであいつが来ねー?
なんであいつが、あのどあほうにつきっきりなんだ?
明日も練習か…。
あいつがいない練習なんて、つまらねー。
『おい。』
む…?…?
『しっかり練習しないと、花道に負けるぞ?』
オレが、あのどあほうに負けるはずねー。
『じゃぁ、私に負けるぞ?』
………ありえねー。
『私がいなくても、しっかり練習しろよ。』
………つまんねー。
『バカ。そのままじゃ上にいけない。』
……確かに…。
『だから、頑張れ。流川。』
せめて夢の中だけでも
オレの隣でオレを見てろ。