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オレンジ色の恋模様<流川楓>

第29章 笑った顔が見たいだけ




「るーかわ。」
「…あ?」


今や学校中で、この男を起こせるのは私だけだろう。
そう自負している。





「………。」
「………。」
「……で?」
「むむ?」
「おめーはなんて顔してやがる。」


そう。
今の私の顔は、横に思い切り引き伸ばしてある。


「はへ?ほほひふぉくひゃい?」
「ニホンゴを話せ。どあほう。」
「じゃぁ、これは?」


さっきとは反対に両脇から顔を押しつぶしてみた。


「ぢょーりゃ?」
「………ウチューゴだ。なにがしたいんだ?」
「楽しくない?ヘン顔は効果なしか…。」


今度はどうしてやろうかと策を練っていると、
今度は流川から話しかけてきた。


「おい。」
「んー?」
「あさって…。」
「部活ないねぇ。」
「おう。」
「暇よ。」
「……そうか。」





うっわぁ………。





「おめーんちに迎え……、聞いてっか?」
「いや、わりぃ。ちょっとたんま。」
「?」




























笑った顔が見たいだけ
おまえ、いきなりの微笑みは反則だ。




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