第2章 たった一つの約束事
「…。おまえ、マネージャーにでもなったのか?」
「バカ花。ならねぇよ。」
「じゃぁ、なんでそんな格好…?」
「流川と約束してな…。いや?あれは命令だな。」
「なぬ?!ルカワ…?」
やっぱり来た。
「おい。」
「来てやったぜ?」
「アップ。」
「あぁ。」
お互いに柔軟をしあって、アップをする。
「1on1でいいんだな?」
「おぉ。おめーディフェンス。」
「へーへー。」
ドアホウの練習を見てただけはある。
長身に加えてかなりの実力者。
おまえけに足も速い。
「ほぅ…。」
「チューッス、赤木先輩。」
「彩子か…。」
「あ、流川とちゃんが1on1?!」
「だったか…?いい動きだな。」
「あったり前ですよ!!あの子は中学女子MVPですから!!」
さっきから全然入らねー。
そう思った時。
「おわっ!!?!」
足がもつれてあいつがこけた。
「バカ流川!!!ちったー、こっちの体力も考えろっ!!!てめーに合わせてたら、体がいくつあっても足らねーよっ!!!」
「………女だって忘れてた…。」
「マジで、ぶっ殺してやろうか…?」
ぶつぶつ言いながら起き上る。
それに手を貸してやる。
「ったくよー。」
「おい。」
「ん?」
「おめー、明日も来い。」
「はぁ?」
「練習に付き合え。」
「なんで…?」
「来い。」
たった一つの約束事
でも、なんだかんだで守られ続ける約束