第12章 罪と苦悩・理解と許し
テンサイド
なんで俺もこんなことりかに聞いたのかわからない。
かかしのことを否定してほしかったのか?
いや、やっぱり考え直しても、どんな答えがりかから欲しかったのかわからない。
死神である俺は命を条件に使う。
普通に考えて、こいつらからしたら俺は単なるヤバイ奴でしかない。
かかしの怒りの反応を見てそれはよくわかる。
これまでもそれなりに他人の命をもらってきた。
でも過去に自分の関わる相手から、意見や気持ちを聞いてみたいなんて思ったこともなかった。
りかの答えを聞いて、こいつならたとえ俺の正体を知っても、俺の事ですらも、時間をかけ知ろうとして、悩んで、それでも理解しようとしてくれるのかもしれないと思った。
あーだから俺はこいつのことを特別だと感じるのか…
と納得いく気がした。