第9章 決断と別れ
「テン」
「あぁ。ここにいる」
「じゃあ…頼むね」
「俺が合図したら、神威を使え。いいな。」
「わかった…ねぇテン‥」
「なんだ?」
「なんか恐い。私耐えれるかな…」
「あほ…やる前から弱気になってんじゃねぇ。
自分で決めたんだろ?…それに俺もいるじゃねーか。
少なくとも一人じゃねーだろ」
「…そうだね…」
「ほら、俺を抱えろ。いいか、耐えろよ」
テンを抱えて覚悟を決める。
その瞬間ドンっっと体に重力のような重みがいっきにのしかかった。
体が床に押し付けられる!
重すぎて、息が…!!!
必死で耐えながらなんとか浅く呼吸する。
しばらくそれが続いたのち、今まで感じたことのない激痛が左目にはしった。
痛すぎて叫ぶが、体全体は重力に押さえつけられ、声がでない。
耐えられないかもしれない…
ボタボタと左目から出血し始め、痛みと呼吸のできない苦しみに意識が遠のきそうになった。
と、その時テンの声が聞こえた。
「つながった!使え!」
「…か…む……い‥‥」