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テンの条件

第9章 決断と別れ


見張りの人に頼んで、かかし先生を呼んでもらった。

「かかし先生。私は…自分の世界に帰ろうと思います。」

先生は、驚きすぐに返答した。

「帰るってどうやって!?なんでまた…」

「ここにいても、私とテンが里の脅威にならないことの証明ができません。だったら、私がもといた場所に戻れば、なにも問題なく収まるんです。
テンにここと、私の世界を繋いでもらって、神威でとびます。それで、すべて収まるはずです」

「りか、神威を使うことがどれだけ負担になるかわかってるのか?それに俺はお前を脅威だと思ってない。
みんなも同じだ。
あとはテンのことだけもう少しわかれば……
お前をここから「私はここから出ても、先生の前では…死にたくない!」

「!」

「私のもう一つの条件…知ってますよね?私が悪いんです。自分の命を簡単に賭けるべきじゃなかった。
けどほんとに後悔はないんです。
ちゃんとかかし先生に会えて、気持ちを伝えれたこと。
でも、あなたの過去を知っているからこそ、私はあなたの前では死ねません。」

先生はもう何も言わなかった。

「先生は、私の気配…離れてても感じれますよね?
神威を使うことは、私にとって負担になります。
誰にもかっこ悪い自分を見られたくない。」

私は先生をじっと見つめた。

「…今ここでお別れです…かかし先生…
ほんとに大好きでした。会えてよかったです。
どうか幸せになってください」

最後は…ちゃんと笑えた。

かかし先生は、私の言葉を聞いたあと、一筋涙をこぼした。

そして何も言わず、私の思いをくんで瞬身で消えた。
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