第7章 火影として
かかしサイド 続き
俺とシカマルだけになった火影室は静まり返った。
シカマルも複雑な顔をしている。
できるなら、りかを牢屋から出したい。
彼女に脅威はないと考える。
シカマルとて同じ気持ちだろう。
でもテンと唯一コンタクトが取れるりか。
そのテンがどっちに転ぶかで世界は大きく変わる。
テンはあくまでもりかの願いをかなえるためにやっているようだが、そのもっている力が桁外れなのだ。
悪でない保証が、確信がとれない…
それに問題なく過ごせても一年以内に、いやもう残り半年で俺の気持ちが彼女に向かない限りりかの死は確実だ。
テンの条件の契約は本物に違いない。
だが、この状況でどうやって彼女に向き合う?
俺は火影だ。
優先するものは今俺の恋愛感情ではない。
「これは…さすがにまいった…」
俺は頭を抱えた…。