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テンの条件

第1章 条件


そのフカフカ浮かぶ光は言った。

「条件つきでな」

条件…。

もー絶対無理難題とかいうやつやんか。
まぁ、世の中簡単に物事はうまくいくわけではないってことやな。

「なに、その条件て…」

「お前の願い、別世界にいってそのなんとかって奴と結婚することだろ?だったらこれが条件だ。
お前に与えられる期間は、そこでの一年だけだ。
結婚までたどり着けば文句なし。
ただ相手がお前のことを好きにすらならなかった場合、そんときゃお前の命と引き換えだ。」

「は?…うちの?命?」

おいおい、どこのどいつだか知らねーけど、めちゃくちゃ危ねー奴じゃん。
人の気持ちなんか簡単にコントロールできるかっての。
一年て、あれこれしてたら終わるっちゅうに。

「やっぱお前にはこの条件じゃ無理か?
まぁ俺はいんだがな、ただこーやって楽しんでるだけだし。条件にのらないなら、別の奴のとこに行くまでだ。」

「ちょと待てぃ!」

とりあえずの待ったをかけた。

「やらないとは…言ってないじゃん…」

「じゃ、やんのか?」

私は、平凡に暮らしているこの生活に飽きていた。
平凡てきっとある意味幸せなんだろうけどさ、なにかこう刺激がほしいというか…
刺激が欲しいんだわ私!笑 

命かけての恋愛か…

「やる。やってみる!」

「じゃ決まりだな。もう一度言う。期間は一年。
その目当ての奴が最低でもお前のことを好きにならなければ、お前のお楽しみは終わりだ。
そんときゃその命は俺の物。
たまに様子を見にいってやるぜ。じゃ、楽しんできな」

「あ、待って!その前に、あんたいったい‥!!」

ぶわっとそいつが強烈に光をはなったと思ったら、私はもう目を開けてられなかった。
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