第4章 3回限定の瞳術
あれから私は考えていた。
やっぱり思い切って言わないと、かかし先生は一生私の気持ちに気づかないんじゃないか?
ただ言ったところで、かかし先生の第一優先は火影業務、すなわち里と人々の平和だ。
恋愛と両立するしないは本人次第だが、まず好きになってもらわねば意味がない。
ただ、どうやって好きになってもらえるかなんて、誰が知ってるよ?!
んなもんわかれば、みんなやってるわ!
とまたつっこみを入れながら、やっぱり気持ちは伝えて、意識はしてもらわないといけないのではないかという答えに行きついた。
ただ、先生は主に火影室にいて、だいたいは私、シカマルがいる。
ほかの忍びもかわるがわる報告にくるし、二人の時間なんていつあるんだ?というくらい探すのが難しい。
帰宅はだいたい、私が早いし、先生は徹夜することもある。
こう、なんか二人っきりになれる空間てないのか?
誰か、そんな忍術おしえてくれ!と心から叫ぶ。
まてよ‥テンにここに連れてこられたけど、うちはなんも術がつかえないのか?
誰もいない書庫にいって、テンをよんだ。
「テン?テン!ちょっと来てよ!近くにいない?」
そういうと、壁から光が出てきた。
「なんだよ、めずらしい。いったいなんだ?」
「私ってさ、何にも能力とかない?忍術とか使えない?」
「は?何をいきなり」
「かかし先生に告白しようにも、全然二人っきりにすらなれなくてさ…私ってなにか特殊能力とか忍術とか、なんにもないのかなって思って…こうお色気の術~!とかさ(笑)」
「またすぐ俺を頼る~…」
「いやいやいや、とりあえず聞いただけじゃんか~」
「ねーよお前に特殊能力も、忍術も…」
ずーーーーーん…
「‥‥そか…やっぱタイミングは自分で作るしかないのか。」