第18章 なんとかリウム【万里】 甘夢
「んっ!あ……だ、だめぇええ」
「俺もッッ」
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そして、そのまま眠りについてしまったのか俺は目を覚ますと抱いた女は居なくなっていた。
そりゃ、そっか。ワンナイトラブって話だったもんな。あれがもう日付が変わるかどうかだったから今頃女は家とかかな。
「ったく……」
ベッドから起き上がり髪をわしゃわしゃと掻き乱しながらシャワーを浴びに行く。
温い温度が心地いいし、昨晩散々汗だくになったからサッパリする。
昨日抱いた女は最高だった。処女ではないものの、使われていないようにピンク色で綺麗で、肌は白く柔らかくて、いつまでも触っていたいくらいの肌質。中も気持ちよくて、相性も良かった……。おまけに、たくさん声も出てて聞いてるこっちも興奮してきた。
「(やべ……思い出したらまた……もう、会えないよな……)」
ざっとシャワーを浴び、スマホを見るとカンパニーのみんなからLIMEの嵐。おまけに至さんから"適当に誤魔化してやったから、今日はゲーム付き合えよな"と表記されていた。時間はもう一限を回っていた。
そもそも俺はまだ高校生でこんな所に寝泊まりしてたと知られたら、劇団にも迷惑かかるし、何なら警察もんだ。
ここのホテルが緩いのか、それとも俺が高校生に見えないのかは分からないが、そのままチェックアウトを済ませて1度寮に帰って高校にいく。
結局高校に着いたのはお昼頃だった。
飯も食う気にもなれない俺は臣が持たせてくれたおにぎりを見つめる。
いつも通り廊下の窓から外の景色を見ていると少し遠い方から声が聞こえた。
「早くしろって言ったでしょ!このノロマ!」
「いい加減その態度改めてくれない?」
「今どきこんなスカートとかないっしょ、きゃははは」
「だっさ」
いじめか……。どの学校でも必ずあるよな。こういうの。ウチの寮は男だらけだから無いのかもしれないけど……いや、ヤローでもあるか。
そんなことを思いながらふと目線をやると虐められているやつは瓶底メガネみたいな分厚いメガネ。スカートの丈は膝下、おまけに髪の毛はおさげ。典型的な真面目っ子、いじめられっ子みたいな格好であった。
ん……あいつどっかで……