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夢の世界へ

第10章 他の奴らなんて知らない【万里】 甘裏




「俺にLIME寄越しましたっしょ」

「してないよ!」

そう言ってLIMEの履歴を遡って見せつける。
ぎゃあと叫び声上げて更に布団を被って赤面をしていた。

「昨日のいづみ、可愛かったっすよ」

「よ、呼び捨て///////」

「昨日あんなに俺の名前呼んでくれたじゃないっすか。それに俺もいづみに呼び捨てにするよう言いましたよ(嘘。言ってない)」

驚きが隠れてないのか口がパクパク開いて塞がっていないいづみを見るのが楽しい。
何だか、朝からいい気分だ。
いづみを抱き寄せて、昨日の出来事を大まかに聞かせる。途中で、嘘……と蒼白になっていた。
俺は至さんから貰った画像をLIMEで送る。

「え、これ、上司なんだけど……」

殴ったことは秘密だし、キスを見せつけた、脅した、何か絶対言わないけどな。

「あー、セクハラしてたから止めた。今日会社言っても今の画像見せときゃ何も言わねぇだろ」

「何か言われるかな……」

男2人で乱入した挙句、上司は殴るわ、盗撮するわ、お姫様抱っこしてるわ、キス見せつけるわ、途中で帰るわ、代金は支払わせるわ……思い当たる節はたくさんあるが、面白いからここで言うのは止めておこう。

「さぁな、」

「それは言われるような何かしたってことだなー!」

「いてて、いてぇって殴んなって。そもそもこんなに酔っ払ったいづみが悪ぃって」

そう言うと、いづみは軽くポカポカと殴るのを止めた。確かに…と納得しているみたいだった。

「今度から、飲み会ある日は俺が迎えに行くから」

そうしてぎゅと抱きしめる。

変な虫は寄り付かせねぇ。

そんな奴、しめる。



案の定職場に行くと飲み会参加者には囲まれるいづみであった。


2020.7.29 執筆完了

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