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触れる度に愛を知る【ハイキュー】

第6章 文化祭 *


聖臣side

「はい、治君?どうした…‼︎」

宮治と話をする元也から焦りだす。

「おかしいって、はぁ?」

何だ?胸騒ぎがする。

「呼吸って!沙耶に何があったの?どこで聞いたの?」

宮侑の声で、一気に状況が変わる。

『サム貸せ!どうでもいいねん!はよ探せや!!』

その言葉を聞いて、一目散に体育館を出る。

どこにいる?沙耶!!

どうする?

携帯から木崎に電話をかける。

「おい!!木崎、沙耶と一緒じゃないのか?」

「えッ!!沙耶なら中庭の方向に歩いて行ったプツッ」

話もまともに聞かず、ダッシュで中庭に向かう。

なんで中庭なんか?…あそこは、中庭から第一体育館に続いている。

まさか一人で行ってないよな?

不安と焦りが、体中を覆っていく。

後から電話をしながら、元也と飯綱先輩も駆けつけて来た。

そして、第一体育館に続く中庭のベンチで倒れているの人影を見つける。

そこに近づくにつれて、心臓がドクドクと痛いほど響く。

「沙耶!!」

沙耶を抱き起こすと、呼吸がうまく出来ないのか真っ青になっている。

「過呼吸だ!!先生呼んでくる」

それを見た飯綱先輩は、直ぐに駆けて行った。

一方で、どんどん青褪めていく沙耶が、ICUにいた時と重なる。

「沙耶、しっかりしろ!!呼吸…」

咄嗟に朝、兄さんから言われた言葉が過る。

『もし、沙耶が過呼吸になったら、焦らず呼吸を整えさせる事、近くに袋とかあればいいけど無い場合は―』

沙耶を強く抱き上げ顎を上げると、そのまま酸素を吸って口づける。

何度も繰り返し、沙耶の背中を擦り落ち着かせる。

「沙耶大丈夫だから」

もう一度、酸素吸って沙耶に口づけると少しだけ俺の服を掴んできた。

優しくあやしながら、背中撫で続ける。

「きよ…お…み…たす…けて…」

涙が流れていく沙耶を見て、胸が苦しく堪らなかった。

「大丈夫だから、どこにも行かないから…俺と息を合わせて、ゆっくり吸って吐いて…」

涙を流しながら俺と息を合わせるように、呼吸をしていく。

少し呼吸が安定し沙耶は、俺の腕の中で『聖臣…』と呼びながら、意識を手放した。
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