第6章 文化祭 *
聖臣side
「沙耶、痛いから」
「言わない聖臣が悪い!隠し事しないで」
あぁ~もうどうして沙耶は…。
沙耶に甘えるように後から、お腹に手を回し抱き締める。
少しビクっとした体を宥めるように、優しいキスを頬にする。
沙耶は、安心したように背中を預けてくれた。
「わかったから話すよ…俺さぁ…」
「うん、どうしたの?」
「…昨日、初めてなのに沙耶を激しく抱いただろう。
…沙耶の気持ちを無視して抱いたから、本当は嫌だったじゃないかって…」
恐る恐る今の気持ちを伝えてみる。
「う~ん、もし嫌だったらこうして一緒にお風呂になんて入ってないし、会話もしないし目も合わせないくらい怒ると思うけどなぁ」
「俺は…アイツに嫉妬した…取られるんじゃないかって…。
だから、沙耶を早く自分のものにしたかった…最低だろう?」
「聖臣は、最低じゃない…きっと私の方が…」
「それは違う!」
「違わない!!こんな私を好きだって言っくれたのに、誰かを選ぶこともしてないし、そもそもしようとも思ってない…だって選べないだもん。
みんな大好き…元也も侑君も治君も聖臣も。
こんなの自分のエゴでしかないじゃん」
涙がポロポロと湯煎の中に落ちていく沙耶を力強く抱きしめる。
「エゴでもいい、俺だって自分の気持ちしか考えてなかったからお相子だと思うけど?
沙耶が、悪いわけじゃない」
沙耶の頭を撫でて、こっちに体を向かせて再び抱き寄せる。
「沙耶キスしもいい?甘いやつ」
「甘いキス?」
コクリと頷くと頬を寄せて、唇と唇を至近距離まで近づける。
目を瞑る沙耶を合図に、最初は触れるキス。
そして、深いキスから舌を奥まで入れお互いに絡ませ、熱く溶けていくほどだ。
全てが愛しくて甘く疼く度に、心が渇くキスだった。