第6章 文化祭 *
聖臣side
「えっ?何?なんで征兄がいるの?」
疑問符を頭中に広げている沙耶を尻目に、風呂場まで無言のまま進んでいく。
「ちょっ、何処に行くの?」
「風呂入ろう」
「待って!なんで?一人で入るから降ろして」
素直に聞き入れ降ろしてやると、昨晩の行為のせいで腰が立たなくなっており、俺の前に崩れ落ちていく。
咄嗟に体を支えてやれば、真っ赤な顔で俺を見てくる。
「聖臣!もうっ!自分で立てない!」
クスっと笑うと頬を膨らませて睨みつけてくるが、子猫が威嚇する程度しかならなく、寧ろ可愛いすぎだ。
「観念して、一緒に入れば良いじゃん」
「良いじゃんって恥ずかしい、こんな明るいのは嫌よ」
「なんで?昨日全部見たから」
沙耶の細い肢体は、柔らかな曲線を帯びるように女性の体つきをしていた。
快感を与える度に色白な肌色づき、何度も鳴かした声も泣き顔も可愛いくて、儚くて綺麗だ。
今だって、宝箱のように大切に守りたい気持ちと、全てを壊してどこにも行かせないようにしたい気持ちと両方の思いが交錯する。
「一人じゃ危ないから一緒に入ろう?絶対、沙耶の嫌なことはしないから」
「本当に?」
「うん、約束」
子供の頃から何回もした指切り。
洗い場に座らせ、頭から温かいシャワーをかぶり洗い流していく。
気持ち良さそうにして目を瞑る沙耶は、無防備過ぎるほど俺に体を許している。
振る向けばフニャっとした顔で笑うから、猫みたいで可愛い。
本当、拷問~。
兄さんの言う通り、どんどん綺麗になっていく。
バレー部の連中もクラスメイトも、男女問わず沙耶の魅力に周りも気づいている。
深く溜息をつきながら、自信も洗い流して沙耶を抱えながら湯船につかる。
「はぁ~気持ちいい」
長い髪をアップして結上げているせいで、後首にくっきりついたキスマーク。
思わずそこに優しく触れてみる。
「ヒヤッ何?聖臣どうしたの?」
「いや、何でもない」
「嘘…目線合わせてくれない時に限って、本音言わないよね。
私には、絶対言わせるくせに」
ずっと一緒にいたんだから、俺の癖も知っているのも当然だよな。
「言わないと、こうしちゃうぞ」
振り返り意地悪っこのように、俺の鼻をガブリと甘噛みしてきた。