• テキストサイズ

【ツイステ】引き合うさびしさの引力

第8章 私のための無垢なドレス



「いやいやいや、ないわ。ないでしょアレは」

「キザすぎないか?」

「よくあんな事できんね。恥ずかしくねぇの?」

「僕はあんなことやったら1週間は外を歩けない」

小声で、しかしユウには聞こえるような声で2人は生徒を批判する。
それに対しユウは「ウィンクなんかされた事ないからちょっとドキッとしちゃった」とはにかみながら笑った。
彼女のその言葉でエースやデュース、そして近くに居た他の生徒はよりいっそうロイヤルソードアカデミーが嫌いになった。


ロイヤルソードアカデミーの生徒が全員席に着くと、今度はボーバトンの生徒が食堂に入ってきた。
彼女達の周りを青い蝶がひらひらと舞う。
彼女達が足を一歩一歩と前に出す度に、勿忘草色のフレアスカートがひらりと揺れた。
ロイヤルソードアカデミーが入ってきた時とは違い食堂は歓迎ムードだ。
誰かが指笛を鳴らすのが聞こえる。

「凄い、皆んな綺麗だね」

こそりとユウがエースとデュース、そしてグリムに耳打ちする。
エースとデュースはこくこくと頷き、「目の保養だな」「横を通った時良い匂いがした」など男子高校生らしい感想を言うと、それを聞いていたグリムが「ふな〜〜。オレ様はユウの方がイイ女に見えるんだゾ」と、言った。
この言葉にはユウだけでなくエースやデュース、近くに座っていた生徒達まで驚かせた。

え、モンスターの癖にイケメン。
男としてモンスターに負けた。

男たちは皆一様にそう思った。




/ 204ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp