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【ツイステ】引き合うさびしさの引力

第8章 私のための無垢なドレス



交流会だからといって授業がなくなるわけではなく、いつも通り進められた。
しかし交流会ならではの授業もあり、例えばマジフトなんかがそうだ。
ボーバトンは女子校なので参加していないが、NRCとRSAの生徒は毎回本気になってやり合っている。
因みに勝つのはいつもRSAで、NRCの生徒は負ける度ドス黒いオーラを纏っている。集団オーバーブロットでもしてしまうのではないかと心配するほどだが、しかし彼らは所詮年頃の男子。
沢山の見目麗しい女子たちが学園内をスカートを揺らし闊歩する姿を見れば、すぐにそのドス黒いオーラを散漫させた。
男とは単純な生き物なのである。

そしてその"見目麗しい女子たち"の中にはユウも含まれていた。
男子校であるため彼女の着る制服は男物で、その制服は彼女の華奢な身体には少し大きい。ヴィルはそれが気に食わないようだが、しかしそれがまたどこか儚い雰囲気を醸し出しており、他の男子たちは寧ろアリだと思っていた。


ユウはまだヴィルの指導を受けていた。
最近「私リズム感がないのでダンス苦手なんです」と、ダンスパーティーへの不安を溢すと次の日からヴィル直々にダンスの練習に付き合ってくれた。
ダンスの授業もこれからあるらしいのだが、彼曰く「折角それなりに美しくなってきたのに、へっぴりごしのワルツなんて踊った日には全てが台無しよ」と、言うことであった。
今まで通りのトレーニングとダンスの練習。
ダンスの練習ではユウは何度もヴィルの足を踏んづけた。踏む度に彼女は肩を揺らし、ヴィルの顔を窺うが、意外なことに彼は一切怒らず「レディにダンスで足を踏まれるのは男の誉れよ」と何でもない顔で言った。
ユウはヴィルのイケメンさに動揺し過ぎてまた彼の足を踏んだ。




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