• テキストサイズ

貴方なんて、大っ嫌い【リヴァイ】

第2章 第55回壁外調査







「ペトラ!!!!!」


悲鳴のする方向へ行くと、ペトラが巨人に掴まれ
今にも食べられる所だった。


私は急いでその巨人に切りかかる。

目をつぶし、ペトラを救出する。


「…ペトラ、大丈夫?」

「サリー…ありがとう」


震えるペトラ。

ペトラは同期の中でも精鋭だ。

でも、今回は馬を引率していたから対応が遅れたんだろう。

「立てる?」

「…え、えぇ」


手を差し伸べる。


ふと、後ろに気配を感じた。

バッと振り向くと、


「………!!!」


巨人が勢いよく私に掴みかかろうとしていた。

ペトラを突き飛ばし、私も避けようとしたけど
巨人の手が私に直撃した。


「……!ぐはっ!!」


私は飛ばされて、木に激突した。


「…サリー!!」


ペトラが私を呼ぶ声が聞こえる。

でも…足が、熱くて嫌な予感がした。

…ふと右脚を見ると完全に変な方向を向いている。


動けない…


巨人は私に真っ先に歩いて笑って…

…うそでしょ。


このままじゃ死ぬ…!


「…っ、ああっ…!!!」


強い力で掴まれる。

目の前の巨人はニヤリと笑いながら私の顔目掛けて大きく口を開ける。

……死んでしまう…のか…


私の人生はここで終わってしまうんだ。

あぁ、まだ壁外のこと、何も知らないのに…

覚悟を決めて、大きな口がすぐそこまで近づいたその瞬間。



ザシュッ!!!!!!



ほんの一瞬、何かを斬る音がした。

強い力で掴まれたせいか、全く力が出ない。


「………」


意識が遠のいていく中、巨人のつかんでいる力が弱くなっていった気がした。


そして、力が弱くなった巨人の手の中から、
私の体を誰かが抱えて立体機動装置で木の上まで運んでくれた。


「…オイ、意識はあるか」

「……あ、…ぁ」


遠い意識の最中、声が聞こえる。


「生きてるみたいだな」

「…、……ぃ…」


鋭い目、センター分けの前髪。

貴方は……


「オイ、コイツを救護馬車まで運べ」

『了解です、リヴァイ兵長』


リ…ヴァイ、…兵、………長…?



/ 73ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp