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貴方なんて、大っ嫌い【リヴァイ】

第2章 第55回壁外調査





1時間前


「サリー!!」


後ろから名前を呼ばれて振り向く。

そこに居たのは、


「ペトラ、どうしたの?」


オレンジの髪の、ショートへア。

可愛い顔をして、トップクラスの巨人討伐数を誇る、ペトラ・ラルだった。

彼女は私と同期であり、戦友でもある。


「どうしたのって、…あと1時間後に出発なのに何してるの?」


「…何って、」


私の右手には、ティーカップ。

そして左手には、クッキー。


「ティータイムだよ」

「…っはあ!?」


えっ、えっ。

そんなに驚く?


「そんっな悠長にしてる暇無いでしょ…!」

「いっ、いだだだだ!!」


私の綺麗な髪が引っ張られて、ズルズルと引きずられる。


「馬の調整!立体機動装置の準備!作戦の確認!
やることたくさんあるでしょ!!!」


「…っ紅茶飲んだあとにやろうと、…」

「バカ!死んでからじゃ遅いんだよ!?」


こんな私たちを、周りの兵士は鼻で笑った。


『まあたやってるよ、ペトラとサリー』

『いっつもサリーは出陣5分前とかになってやっと馬乗って来るよな』

『でも討伐数はリヴァイ兵長やミケ分隊長に次ぐ実力だってよ。
あの調子じゃ、スピード昇格ですぐ分隊長だろうな』


私は、サリー・エンゲル。

調査兵団4年目の兵員だ。


訓練兵を卒業し、初陣の壁外調査では
討伐数8体、討伐補佐4体と好記録を残した。

それからついたあだ名が“血濡れの天使”

天使はいいけど、血濡れって…

酷いよね。仮にもレディなのに。


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