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49番目のあなた【D.Gray-man】

第17章  想い思われ反発して



「ラビなんて、どうせ…!!」

(やめろ、やめてくれ…ッ)





すみれが発しようとする言葉が安易に想像出来てしまった。
すみれの口からソレを言われてしまったら、最悪な未来が顕現されてしまいそうで怖くなった。



「待っ…!」

「どうせ、居なくなるくせに…――――ッ!!!」




――――――パリンッ

手元にあったグラスがテーブルから落ち、派手な粉砕音を立てて砕け散った。
ソレはオレとすみれを繋ぎ止めていた何かを物語るようだった。



「…確かに、オレは……」


声が震える。


(あぁ、ホント、馬鹿だなオレ…)


すみれの方がずっとずっとオレの立場を理解していたんだ。
きっと貴族令嬢の頃―――オレが“デック”だった頃から、聡明な彼女はブックマンという性を理解していたんだ。



「…関係、ねぇーけど」


――――――――でも、まさか。
すみれの方からその現実を突きつけられると思わなかったんだ。













《第17章 想い想われ反発して》終

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