第6章 果てしなき航路
こうしてハジメ国へと船を走らせるオザーキ海賊団。地図を広げてこれからの航路を模索する。
「この国が一番近いヨン。天気がよければ3日くらいで着くヨン」
「ちょうどいい感じだな。食料的にもここに寄る方がいいだろう」
「ワスも包帯を買いたいダス」
「そろそろ酒も切れる頃だし町で買い出ししますよ、てやんでぇ」
「よーし!俺たちも町に行こうぜ!」
「おーっと、おそ松。ノンノン…。お前たちには買い出しの手伝いがあるだろう?遊ぶのはそれが終わってからだ」
「ちぇー。わーったよ」
その国までの間の航路はとてもスムーズに進み、あっという間に目的の国にたどり着いた。
港に船を停泊させ、各々町へと繰り出す。
カラ松は○○を連れて酒場に来ていた。
「この辺りで仕立てのいい服屋はあるかい?女性物が欲しいんだが」
「ん?ああ、いい店があるよ。アーツシっていう服屋だ。生地も仕上がりもいいって評判だぜ。ここを出てすぐの三叉路を右に行けばわかる。この街で一番でっかい店だからな」
「ほう、そいつぁいいことを聞いた。情報料だ」
そういって金貨を2枚渡した。
早速酒場を出てアーツシを探すカラ松と○○。言われた通りに行くと、大きな店が目に飛び込んだ。
「あれだな」
行ってみると確かにアーツシブティックと書いてある。人気があるのか店内は女性でひしめいていた。
「うわぁ…。入れそうにないね…」
「ここで待っていろ」
○○にそう言うと一人で店内に入り、マネキンが着ていた服を一式買った。
「行くぜ」
「えっ?私の服のサイズ、わかってるの?」
「大体は把握しているぜ。あれだけ抱いたからな」
「………ばかっ!」
「はっはー!どこか宿で部屋を借りよう」
「えっ?どうして?」
「少しでも早くこの服を着たお前を見たいんだ」
「うん。ありがとう、カラ松」
適当に宿を見つけて部屋を借り、早速着がえる○○。カラ松が選んだ服は動きやすさを重視しながらも女性らしさを感じさせる服だった。サイズもピッタリだ。
「似合ってるじゃないか」
「すっごくいいわ、これ!本当にありがとう!」
カラ松に抱きつく○○。だがカラ松の側の袋にはまだ何か入っている。
「それと」
カラ松はその袋の中から何かを取り出す。