第4章 カラ松とおそ松たち
おそ松が○○に言った。
「姫様、落ち着いて聞いて下さい。あなたの父である前国王と王妃様は、その時イヤミに騙された民衆によって…処刑されたんです」
おそ松は土下座をさらに深くした。
「すみませんでした!俺たちもそれに加担していたんです!」
一松は震えながら言う。
「俺たちは何て恐ろしいことをしたんだ…!戒め!」
「待って!」
自分の目を指で突こうとした一松を止めて○○はおそ松たちを立ち上がらせる。
「なんとなくそうじゃないかとは思っていたの。あなたたちが悪いんじゃないわ。それにこうしてハジメ国のために動いてくれてるじゃない。ありがとう」
「「姫様ーー!」」
○○に抱きつこうとするおそ松たちをカラ松が慌てて止めた。
「ウエイトだ、お前ら!今は俺の女だぞ!」
○○を自分の方に引き寄せると○○もカラ松の肩に頭を預ける。
「うわー…。当てられちゃったよ」
「痛いよねー!」
「お前たちに相談がある」
カラ松は真剣な顔になり、
「改めて頼む。○○のために力を貸してくれ」
するとおそ松が鼻の下を指で擦りながら言った。
「なはは。んなの、当たり前じゃん。お前らの力を借りるために乗り込んだんだぜ?」
十四松が○○をまっすぐ見つめて言う。
「僕たちに罪滅ぼしをさせて下さい、姫様!」
「姫じゃないってば。私は○○、オザーキ海賊団の○○よ。だから名前で呼んでちょうだい。敬語もなし!それにあなたたちもご両親を置いて来たんでしょ?心配よね」
「両親は多分…無事ではないと思う。俺たちを逃がした後、捕まってたから」
一松の言葉におそ松たちはうつむく。
「だったらもう罪滅ぼししてるじゃない」
「「えっ」」
○○はパンと手を叩くと、明るい声で言った。
「暗い話は終わり!…ていうか船…」
「「えっ?」」
おそ松たちの船は錨を下ろしていなかったために潮に流され、何処かへ行ってしまっていた。
「「あああああ!」」
「俺たちの船が!」
「はっはー!ならばお前たちも、俺の船にいればいい!」
「「えぇー…」」
「えぇー…」
おそ松たちと同じ顔をするカラ松に、○○は疑問をぶつけた。
「カラ松はおそ松たちと兄弟なの?」