• テキストサイズ

―花言葉― 色々短編集

第4章 勿忘草*黒執事(セバスチャン)*切裏○



____あれは、もうずいぶんと昔の話です。


私は坊ちゃんの前の前の前に一度だけ、魔女に仕えたことがありました。


貴方「ねぇ、悪魔さん。」

セ「なんでしょう?」

貴方「私はいつ・・・いえ、なんでもないわ。」


彼女は人間になりたくて、日々研究をしていました。

毎日が実験の繰り返しで・・・

貴方「あぁ!!また失敗!!悪魔さん!脱出するわよ!」

セ「え?あ、はい。」

ドガーン!!

セ「おやおや、今回はいつもに増してすごい煙が・・・」

貴方「うぅ・・・恥ずかしい・・・」

セ「では、跡形付けをしてきます。」

貴方「・・・お願いします。」


家を何度破壊したことやら・・・

それでも彼女は諦めなかったので、つい聞いてしまったのです。

セ「なぜ人間などになりたいのですか?」

貴方「えっ!ぁ、うーんと・・・」

セ「・・・言いづらいのでしたら、」

貴方「わ、私には想い人がいて、その方は人が好きなの。」

セ「ほう。想い人ですか。」

貴方「えぇ。でもその方は私を見向きもしないの。」

セ「それで、人になろうと・・・。」

貴方「バカみたいでしょう?でも、悪魔さんにもいつかきっと、わかるわ。」

セ「そうでしょうか?」

それまで私自身 恋 というものをよく知らなかったので、バカバカしくてあきれていました。

そんな私には微笑み、もう一回、と手を引くのでした。

/ 40ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp