第4章 勿忘草*黒執事(セバスチャン)*切裏○
セ「・・・お見事。」
シ「ははは、不満そうだな?」
セ「いえ、たとえ坊ちゃんが最初から紙など隠していないという大変姑息なマネをしていたとしても負けたのは事実。不満など欠片も思っていません。」
シ「・・・不満しかないじゃないか。」
セ「で、目的はなんです?」
シ「話が早くて結構なことだ。」
セ「どうせ罰ゲームなどを考えていたのでしょう?」
シ「あぁ、罰ゲームだ。お前の初恋を語れ。」
セ「・・・はい?」
シ「悪魔のお前は語るほどの恋はしたことがないか?」
セ「はい、そのようなことは・・・」
シ「嘘つけ。この間アンダーテイカ―がお前に耳打ちしたじゃないか。
と。
それは女の名だろう?」
セ「・・・はぁ、聞いていたのですね。」
シ「聞こえたんだ。」
まったく、あの死神、次会ったらどうしてくれようか。
シ「あいつも知っているという点にも興味がある。」
セ「仕方がありませんね。少々大人な話になりますよ・・・。」