第3章 スターチス*マギ(ジャーファル)*甘裏×
シン「ヤムライハ、絶対に行かせないだろうな。」
ジャ「そうですね。しばらくはあの手を離さないでしょう。」
シン「・・・。」ジー
ジャ「どうかしました?」
シン「いいや、何でもない。」
ジャ「では私はこれから次の仕事に・・・」
シン「にやけてるぞ。」
ジャ「!?」
シン「計画性、ねぇ・・・」
ジャ「ななな何のことです??」
シン「ヤムライハを使うとは、考えたものだな。」
ジャ「・・・王には何でもお見通し、ということですか。」
シン「くくくっ、字が汚いと聞いて確信したよ。」
ジャ「・・・///」
シン「ドラコーンはああみえてもともと貴族の出だ。この宮廷で幼いころ字を学ばなかったのは数名しかいないからな。それに、彼女を国から出したくないと一番強く思っていたのはジャーファル、君だろう?」
ジャ「そちらもお見通しでしたか・・・」
シン「あぁ、みんなはまだ気づいていないようだがな。」
ジャ「それならいいです。」
シン「いや、何もよくない。」
ジャ「え?」
シン「確かに計画性は大事だ。しかし、それだけではダメなこともあるだろう?気持ちを伝えるとこを怖がるな。2年間の思いは計画でなんとかなるほど軽いのか?」
ジャ「・・・いえ、そもそもこの感情自体が計画外です。」
シン「だろう!だから女の人との間に計画性などいらん!」
ジャ「シンはもう少し必要かと。」
シン「そ、そう冷たい目をしないでくれ・・・;;」
ジャ「はぁ、わかってますよ。私は感情を表に出すのが少々苦手なだけです。」
シン「あぁ、でも、伝えるべきだ。俺にはすでに結果が見える。」
ジャ「そこまでお見通しですか?すごいものですね。さすが王だ。」
シン「む、今のは信じていないな?って、どこへ行くんだ?」
ジャ「もちろん、フラれに行くんですよ。」
シン「・・・ふっ、そうか。行って来い。」
ジャ「はい、行ってまいります・・・。」
そして私は王を一人残して部屋を後にした。