第5章 覚えていてくれて…
姫「……。」
あ、目を逸らされちゃった…
姫「実は……。」
桃李くんはゆっくりさっきあったことを話してくれた。
会場では明日のリハが行われていたらしい。
でも、桃李くんは振りがまだ完璧ではなかったらしく、弓弦くんに怒られてしまったらしい。
姫「弓弦が怒る事ってあんまりないんだ。
お小言は多いけど、本気で怒られた事はほとんど無くて、、
練習はできる限りやって筋肉もつけたくて筋トレもしてたんだ。
なのに怒られて、、踊れてなかったボクも悪いけど怒ることもないじゃんって思ったらいつの間にか喧嘩してて……。
それで、走って逃げてきちゃったんだ。
あ、こんな話ファンの子にしちゃだめだよね…!」
『よしよしヾ(・ω・`)』
姫「…?」
『あ!ごめん…!つい…』
姫「えへへ///ありがどう!慰めてくれようとしてくれたんだよね?
最近あんまり誰にも甘えてなかったからうれしい…。」
(先輩になって張り切り過ぎたのかな。)
『おっと…!』
桃李くんは急に糸が切れたかのように私に倒れ掛かってきて寝てしまったみたいだ。
これはどうするべきなんだろう…。
とりあえずあすかの所に戻ろうと思い、桃李くんを背負う事にした。
(え、、かるっ!!)
戻るとこれはどういう状態だと言いたげにあすかが走ってきた。
「とりあえず会場に連れて行った方がいいよね…。」
『うん。行くか…。』
会場に着くとずっと探していたのだろうか、珍しく疲れた顔をした弓弦くんがいた。
何回も謝られてびっくりした笑
桃李くんを返そうとした時、目を覚ました桃李くんに思いっきり抱きつかれた。
『どうしたの!??』
伏「いけませんよ、坊ちゃま!!そのようなことをしては…!」
姫「弓弦の所には帰らない!!!ボクの事嫌いなくせに!!!!」
恋人同士の喧嘩かな?と心の中でツッコんだのは言うまでもない。