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鏡の中から

第6章 伴侶の儀式




『雅龍が夏海を追いました
如何致しましょうか?』

紫雲龍騎が…康太へ儀式の継続を問い質す

「最後までやらせろ!
飛鳥井の人間ならば、失格を食らわしてやるがな…
今回は…特例だかんな!
少しだけ目を瞑ってやるが良い!」

『解りました。
最後まで続行させます』

紫雲は…儀式の継続を見守るために消えた

康太は榊原を見つめ

「雅龍が本気になったな…」

と、楽しげに話した

「ええ。彼のあんな姿を見ようとは…」

榊原は…感心した風に話した

「そう言えば…雅龍は?」

お前と所縁はないのか?と問い質す

「父方の血を引いております」

「あぁ、お前の父は金龍だからな…」

純粋の金の色を放つ龍

それが青龍の父 金龍だった


「雅龍は…本気になったら…」

どうするんでしょうね…とは言葉には出来なかった

人と…龍の寿命は違う

「その時は雅龍がなんとかするだろ?」

離れたくないなら…

何としてでも…手離さない

どんな手段を使おうとも…

手離せない

榊原は…恋人を抱き締めた

「離れたくないなら…何処へ行っても…

共に…在る事が出来ますね…」

人へと堕ちても…

愛する恋人に…

その言葉を贈る

康太は何も言わず…恋人の背を抱いた

「お前がいるから、オレは生きて行ける!」

「僕も、君がいるから、生きて行けます!」

共に在りたいから…

共に在る…道を選んだ

ならば…雅龍達も…

榊原は…二人の…行く末を

少しだけ願った




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