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鏡の中から

第18章 永久不滅




凰星も「………神楽は後ろ盾を無くすのですか?」と呟いた

「凰星、お前はもう後ろ盾なんて要らない程に……神楽になくてはならない存在……
もうオレがいなくても大丈夫だ……」

「嫌だ!康太さんがいなくなるなんて嫌だ!」

凰星は駄々っ子みたいに泣いた

春海は息子を抱き締めた

「これより儀式の間を魔界と繋ぐ……」

そう言うと康太の横に弥勒高徳が並んだ

バタンッ!

と襖が開けられると……

真っ暗な暗闇が広がっていた

「中へ入れ!」

康太が言うと全員……儀式の間に入った


スパンッ!と襖が自動的に閉まると……

先は何も見えない暗闇に包まれた

何も見えなくなると……

人は不安になるもので……

煌星は……辺りを見回した

すると凰星が蒼白く……光っていた

「……凰星……」

「掴まってろよ!」

凰星が言うと強く手を握られた

凰星に手を握られると不思議と不安な想いは消えて逝った

康太が呪文を唱えた

弥勒高徳がサポートに入り……

時空を切り裂いて……

魔界へと入って逝った



辺りが明るくなると……

そこは見た事もない場所だった

洋館造りのお城みたいな家の庭に……

出て来た

康太は「こっちの家がオレの家だ、こっちに来い」と物凄い邸宅の横へと進んでいった

そこも……こじんまりとはしているが……

結構大きな洒落た洋館だった

人の世で見た事のない……造りだった

洋館だけど……お城のように……

お城のようだけど……それよりも実用的で……

戸浪親子と神楽親子は招かれるままに……

炎帝の邸宅に招き入れられた

召使いの雪が出迎えてくれた

「炎帝、黒龍がもうじき連れて参ります」

「じゃ、間に合ったな」

「炎帝……逢いとう御座いました……」

「淋しくさせてるな……」

「………炎帝、大丈夫です
こうして時々顔を見せてくれれば……
まだまだ人の世で……頑張って下さい」

康太は何も言わずに笑った

黒龍がやって来ると雪は応接間に通した


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